2018年06月06日

芸の肥やし2

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1994年11月30日、12月1日 天鶏公演『ノクターン』@中野テルプシコール

大駱駝艦の大先輩、鳥居えびすさんと大駱駝艦初期の華だった、田中陸奥子さんが主宰する舞踏舎 『天鶏』公演の裏方に入ってお手伝いをした。

「やるなら徹底的にやる 中途半端は駄目 顔で踊るな!

常に吊られる 隅々まで行きわたる神経 ほんの少しの違いを表現する

幕一枚へだてた世界 内と外 百の視線がはね返っていく

冬の風鈴 手で呼吸 曲に乗るな 速い速い!

倒れたっていい ズルしない 上手く踊らなくてもいいんだよ かたちなんて気にしない!」

陸奥子さんに鳥居さんが厳しいダメ出しをしてたのをメモメモ。

始めたばかりのわたくしにとって、ものすごく勉強になることばかりだった。

色んな局面で新しいノートに写していって、たまにページをめくって振り返っていたので、いまでは血となり肉となっている。永遠に通じる一生ものだな。

夢想的に瞑想的な、まさにノクターンという小作品だった。

そういえば、観に来た及川君と菊池君が公演前のロビーでビールを飲んでて、照明を担当してた阿部さんに「先輩の舞台を拝見するのにビールを飲むのは失礼だろ!」と怒られてた。

こういうちょっとしたことも芸の肥やしだった。

そうこうするうちに、大駱駝艦天賦典式本公演『海印の馬』と『雨月』の二本立ての稽古がはじまるのだった。
posted by Mukai Kumotaro & Duex Shrine at 13:00| ブログ?

日々勉強

1994年10月28日〜30日 『コンチクショウ!』
上野公園水上音楽堂で行われた呉一郎作・演出のアンダーグラウンド野外劇を手伝った。

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『コンチクショウ!』チラシ。

ここには、大友透と菊池七変化、星野葉二が出てて。大駱駝艦の照明担当だった阿部喜郎さんについて照明を手伝ってた。

「こうやるとラクダカンになる」とか言って阿部さんが教えてくれるのが面白かった

単管という鉄パイプで巨大なセットをつくった屋根もないようなド派手な野外劇場での現場は、内容は残念ながら覚えてない。

けれど、毎日歌って踊って火を吹いて飲んで色んなことがグチャッとなってる感じで、大変だったけど驚きの連続で刺激的だった。と思う。

音楽は、不破大輔。

不破さんは超ビッグバンド『渋さ知らズ』のリーダーで酔いつぶれて大量のゴミに混じって寝てる破茶滅茶さと、歌声で”おめでた”だと気づく繊細さの持ち主。

若林淳と渡部真一という、大駱駝艦と鉄割アルバトロスケットからこぼれ落ちた二人をも許容することのできる、ほとんど底が抜けているのではないかという器の持ち主でもあって。

ライブで不破さんを観ていると圧倒されるぐらいに色んなことに拘っていなくてしびれる。

音楽では勿論大事にしているところがあるのは知っているけれど、そのほかの些末なことを見事に放り投げ出しているさまが爽快で格好いい。

わたくしが麿さんと並んで尊敬している人。

この時、打ち上げで主宰の呉さんと不破さんが急に、ほんとうに突然に、取っ組み合いの喧嘩を始めて恐ろしかったのを覚えている。

その後、わたくしが大駱駝艦から独立して不破さんに認めてもらえるまで、現場で急に怒られたりして引き続き恐ろしい人だった。
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posted by Mukai Kumotaro & Duex Shrine at 09:28| ブログ?