2018年06月14日

しろぬり?

日本版ボーグの撮影後、風呂へ。我々舞踏家は、白塗りを落とすために風呂に入ります。たまに風呂に入るために、白塗りしているのではないかと思うこともあったり。

この白塗りというのは大変な発明でして、塗れば自分ではない生きものになれるのです。

白塗りだけではなくて、金色に塗ったり銀色にしたり黒や緑、赤や黄色なんてのもある。そのどれもがコンセプトがあって、単に面白いから塗ったりしているのではありません。

いや、人の前でどう面白くあるのか?という問いかけがまずあるからこそ、色をからだに纏うという発想が出て来るのだな。

疑いなく舞踏だから白塗りだ。という考え方はよろしくなくて、きちんと自覚を持って塗らなければなりません。

わたくしも初期は塗るのが当たり前だと思っていたけれど、だんだんとなぜ塗るのか?と考えるようになりました。

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photo by Masami Mori

風呂から出て舞踏家の地位向上を実現するためにどうすれば良いのか、湯山大一郎と作戦会議。

500年前に河原乞食と蔑まれていた歌舞伎。いまでは銀座の一等地に巨大な建物を所有するような存在。

歌舞伎の祖であるといわれるお国が踊ったという四条の河原と、そこから10メートル足らずのところにある現代の京都南座。

あのたった10メートルを移動するのに500年間かかったのだと思う。

歌舞伎のご先祖さまたちが、500年前に河原で副業をしながらも必死に続けたお陰で京都南座があり、歌舞伎座があるのだ。

わたくしたち舞踏家の子孫もひょっとしたら、何百年後かにはベンツの後部座席に乗って偉そうにして高い風呂屋へ行ってるかも知れない。
posted by Mukai Kumotaro & Duex Shrine at 17:08| ブログ?