2019年01月08日

自分でやる

いつだったか。もう独立していたから2013年以降か。

北欧の妖精みたいなパフォーマー吉福敦子さんのフェイスブックで、萩原さんという人の公演を知る。

なんだか面白そうなので、千歳烏山の吉福さんの素敵な自宅兼スタジオまで観にいった。

前情報がまったくない状態でいってみると受付にラクダの松田君が好きそうな、頭の禿げた小太りのおじさんがいてお金を払って中に入る。

客が俺だけで少々緊張、

萩原さんと俺だけだったらどうしよう。

とか思ってたらお客さんがぱらぱらと来て。真っ白な空間に蛍光灯が煌々とついてて眩しいぐらい。

と、先ほど受付にいたハゲで小太りのおじさんがステージに登場、開演前の挨拶をはじめた。

と、思ったらなんだか落語家のように喋りはじめました。

台風が来ている時だったけど、その台風が「昨夜未明、紀伊半島から上陸しました。って生きものみたい。」とか何とか話しを面白おかしくしている。

そのうちにだんだんと喋りながら踊りはじめて、それがまた自然でかっこよくて「え?もしかしてこのハゲでデブのおじさんが萩原さんか?」と驚いてたらそこから、一気にラストまでぐいぐいと引き込まれて。

気づいたらラスト。

最後に「終わります。」

って挨拶した頃には完全にノックアウト、

感動してた。

1時間、「無音で蛍光灯の白けた明かりだけで、からだ一丁こんなことができるのか!」と衝撃を受けた。

『せぬまま』という世阿弥の言葉からインスパイアされて創ったソロ作品で、その「空虚に勝るものなし。」みたいな世阿弥の言葉そのままに、何の演出も作為もないのがとっても良かった。

お金をかけて高い音響を雇ったり照明家に頼んだりしなくても「たとえ受付を雇えなくて自分でやっても面白いことはできて感動もさせられるのだ。」ということを目撃できたのはいい勉強でした。

終演後、宴会になって萩原さんと話したらゴッドマザー黒沢美香さんのところで活動をしてると言ってた。

なるほどと腑に落ちたのだった。

大切なのは、お金ではない。コンセプトとアイデアなんだ。

ワークショップ生がたくさん来て、お客さんも喜んで感動してもらえる。しかも赤字にはならない。そんな企画になるようにします。

その第一歩、チラシ制作。

やります。。

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時間、空間、世間、人間。隙、遊びがないと苦しい。ダンスも芝居も噺もすべて、生きるも殺すも”間”なのです。
illustration by Kumotaro Mukai.
posted by Mukai Kumotaro & Duex Shrine at 07:46| ブログ?