2020年01月11日

香りあれこれ

「香りとは人間的なものだ。」と思います。

そして、人にとってとても大切なものだと思います。

匂いというと、急に“動物的”な感じがしてきます。

ゴミの匂いとは、最近「人間の匂いであるなあ。」と思ったりもします。

さて香りの代表は“お香”

お香には神聖な雰囲気が感じられます。自分の香りの記憶を手繰ってみるとお寺での初詣の記憶であったり、誰かのお葬式の記憶であったりします。

少年時代は、お香の匂いがあまり好きではなかった。お香というものが神聖なイメージを纏う一方で、そんな死の雰囲気も漂わせるからだった。

お堂の寒々しさや、正座した足のしびれともつながっていた。

青春時代は、部屋でお香を焚いたりしていた。サンダルウッドがお気に入りで、強烈なその香りを嗅いでいるとなんともいえない陶然とした気分になったりしてた。

他にも香りは世界に満ちあふれて、四季を感じさせてくれます。

初春の蠟梅の香りは、師匠の麿赤兒に教えてもらった。

真夏に下り立つ淡路島の潮の香り。

秋の花の香りといえば金木犀が思い浮かぶ。

真冬の青空の下、布団を干したあとのお日さまの香り。

果物も香りが強いものが多く、桃や苺は店先を歩くだけで甘い香りがしてきて思わず買いそうになって懐と相談「いかんいかん。」と思いとどまる。

香りをかぐたびに昔の記憶がよみがえり「あー、あんなことがあったなあ。こんなこともあったな。」としばし佇む。

あと人の香りなんてのもあって嬉しくなる。

「いい香りだなあ。」と思う人とは相性がいい。なんて聞いたこともあるけれど、香水であったりシャンプーであったりと人それぞれ、考えただけでうきうき。

想像しただけで嬉しくなる、生きるということを楽しくしてくれ、人生を豊かにしてくれるもの。

生と死をつなぎ、あの世とこの世をつないでくれる存在。

“香り”のあれこれを記してみました。

淡路島はお香の名産地です。

天下第一の名香と謳われる正倉院の香木『蘭奢待』は、一説には淡路島に流れ着いたとされています。

南の島からはるばる海をわたり、香木が流れ着いた瀬戸内の島。

そんな淡路島の五色町都志へと帰ってきました。

そして今年の夏は世界中からこの都志へと、さまざまな香りを漂わせ海を越えて合宿生がやってきます。

考えただけでわくわくが止まりません。

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『蘭奢待』これまでに足利義政、織田信長、明治天皇など、ほんの限られた人物のみが切り取って聞香しています。どんな香りなんだろう。Photo by Google.
posted by Mukai Kumotaro & Duex Shrine at 14:58| ブログ?