2020年05月26日

from Michiyasu Furutani

美術手帖のサイトで「芸術支援は最優先事項」というメルケル首相の演説を読みました。

ドイツはこの騒動の初期に芸術家への支援策をうちだしていました。

しかし言葉ではなんとでもいえる。じっさいにはどうなのか?

去年8月のドイツ合宿でお世話になりまくったベルリン在住のアーティスト、古谷充康にメールして聞いてみました。

「こちらベルリンも基本的にはイベントはすべて吹っ飛びました。」

8月31日まで500人以上の観衆が集まるイベントは開催できない。それ以下でも、主催者が客の情報をすべて保存して、行政から要請があったら提出しないといけないので、小さいイベントもやっていないそうです。

日本とおなじくイベントは全部オンラインに移行しようと試みている。しかし円滑な移行は現時点ではなかなか難しそう。

チェコ人のアーティストと共同で作品をつくっているそうで、古谷はライブストリーミングをしないという条件で参加する。

逆に映像に頼らないというのは斬新。いまだからこそ、こんなときだからこそライブ配信せずにテレワークなんてしない。あえてつながりを切ることでつながる。

そうだよな、江戸時代なんて遠くの人とは滅多に会えない。その会えないという気持ちが大切なのだと思う。 そこからいまの状況を逆手にとった、なにか新しいものが生まれてくるのかもしれない。

古谷のまわりでは、いまは自分の研究時期にあてるという人が多い。 だからこそ、ロックダウンがはじまった際に、フリーのアーティストに対して助成金が出たのは大きい助けになったそうです。

むずかしい手続き一切なし、所要時間15分の申請をオンラインでしたら5000ユーロ、日本円でだいたい60万円ぐらいが36時間で支給されたのだって。素晴らしい。

「非常に驚きました。そして猛烈に感動しました。」

この状況でひとに猛烈に感動をあたえられる国家か。

今年のGDPはドイツでは7%?下がるという予測が出ていて、しかし来年は6%アップだそうです。2022年にはもとの社会状態に持ち直すんじゃないかと言われている。

政治でいうと、メルケル首相の所属する与党の支持率が上がった。メルケルさんのコロナに対する姿勢が評価されているのだな。

ベルリンの文化対策は、今後どうやっていくか、市と各芸術団体が折衝している。それに応じた署名がメールで回ってきたり、シンポジウムがオンライン上で開催されているのだそうです。

「僕たちは一人一人異なる人間、いや存在だ。それは認める。しかし僕たち一人一人は脆弱で果敢ない存在だ。問題があるいま、一緒に乗り越えよう。そんな空気が感じられます。

メルケル首相もメッセージを発しています。

“Solidarität=連帯”

知識を共有する。相互扶助する。 ポストコロナは確実に訪れます。良い時代にするため何が出来るかいまから考えていきます。」

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『Michiyasu Furutani』

posted by Mukai Kumotaro & Duex Shrine at 10:52| ブログ?