昨日は前日のつづき。
とにかく舞台をつくる地面を整えていきます。
雑草を抜きゴミを片付けゴミ袋に入れていく。
都志に住みはじめたこの2年間に1人でコツコツとやっていた作業を、男3人でやったらあっという間にきれいになってびっくり。
しかし整地に午前中いっぱいまでかかって焦ります。貴久君がいるあいだに墨出しという寸法出しまでやりたいのです。
大工仕事を昭和初期の最後の職人たちに仕込まれた湯山が聞いた話しによると、むかしは墨師という専門の職人さんがいたそうです。
3、4人でやってきて家の壁に、基準となる墨の線を凄まじい速さでどんどん記していく。その基準線が正確であればあるほど、そのあとの大工の仕事が楽になるのです。
今回もその墨の線を正確にせいかくに引いていく。一級建築士でもある貴久棟梁のもと作業をすすめていきます。はじめてのことばかりですべて興味深い。実際に縄張りしていくと想像とちがってくるところがあるので、その都度、棟梁が図面を直していく。
いまはむかしとちがってレーザーという便利なものが発明されているので、駆使。水平や垂直を自動で出してくれるロボットだというので名前をつけます。
精密機械だし高級品なので扱いに気をつけながら、どんどん墨をうっていく。
すべては基礎というたいせつなものを築くための作業。
どんな世界でも共通する基礎という大事なもの。基礎を時間かけてくつくればつくるほど、あとは楽なのもどんなことでもおなじなのだな。
おどりも基礎ができていないとながくはやれないし、ながくはもたない・・・たぶん。
建築物はとくに時間をかけて丁寧に正確に基礎をつくる。そんなあたりまえのことも実際に経験してみないとわからなかったりする。
ミナペルホネンのように100年つづく。とは言わないけれど「せめて30年つづく舞台をつくりたい」
ひさしぶりに一日中、土まみれになって働いたら、からだのあちこちを怪我した。けれども怪我をするとからだを感じられるのでいいのです。
夜は、はじめて風呂に湯をためて入ったら最高!
淡路舞踏社は風呂がネックかと思っていたら大間違いでした。
『淡路舞踏社舞台設計図』早野貴久作