2018年09月02日

SUPER?

1995.12/16,17 SUPER SAL VANLLA

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下北沢タウンホールのスーパーサルヴァニラ公演が終わった。

板橋稽古場での打ち上げで、麿さんがあんまりよく言ってなかったのが印象的だった。

サルヴァニラは、大駱駝艦的世界からの脱却を標榜していたからだろうか。真っ黒な背景のらくだに対して真っ白にしたり。

その気持ちはわかるけれど、単なるアンチで終わっていたのか。

この頃から、大きくておおらかで滑稽味のある及川と、細くて切れ味鋭い真面目な菊池の絶妙なサルヴァニラバランスが崩れてきたのだと思う。

及川くんが制作的なことに時間を取られて、演出や振付という世界感に菊池色が強く出はじめたのか。

どんどんスタイリッシュな方向へと向かい、初期の混沌とした感じや猥雑さがなくなっていってしまった。

メジャーになるために変化する必要があったのだろうけれど、本当はメジャーになればなるほど逆に適当さやいい加減さというのは大切になってくるのだと思う。

麿さん曰く「2、3年すると萎れてくる。」

流行へと擦り寄るのではなく、時代に逆行するような志向がないと色褪せて萎れていってしまう。

サルヴァニラはこのあと10年ぐらい活動をしていたが、どんどん色褪せていくのが不思議だった。

すごく厳しく言ってしまうと格好だけで中身がなかったんだろうなあ。

格好良さに若い子たちが触発されて時代の寵児みたいになりかけたけれど、それでもやはりそこには確かな実体というか内容が入っていないと説得力がなく「あれっ?」となってしまうのだと思う。

それはともかく、稽古の時に見せた群舞の中での村松卓矢の飛び抜けたエネルギーの放出の仕方が、素晴らしかった。

「ここまでやっていいのだ。」という驚きはいまも忘れない。

同じ、驚きは星野葉二からもしょっちゅう感じた。「人間は、こんなに変でもいいんだ。」と。

趣味や趣向が全く違う二人。端で二人の会話を聞いてると、一発触発的なギリギリのところで冗談を言い合うのでハラハラした。

最終的には袂を別つのだけど、それを許容していた麿赤兒の偉大さと二人が同じ舞台に立っていた大駱駝艦はやっぱり面白いグループだったんだなあと思う。
posted by Mukai Kumotaro & Duex Shrine at 05:07| ブログ?