2018年12月27日

壺の中のリョウ

良とは、やはり壺中天での作品の創り手と制作者として二人三脚で歩んだ日々が1番の思い出です。

色々とあり過ぎてここには記しきれないですが、一緒に修羅場もくぐっていわば戦友です。

劇団というのは家族みたいなところがあります。甘えたりその甘えを許したり許さなかったり、言いたいことを言い合って喧嘩したり。もちろん笑って歌って踊って。

まだ戯族シリーズの頃だったか。チラシを作るときに「良が美大出身だから絵を描いて俺がデザインしたらええんちゃうか。」と二人で盛り上がって。

次の日だったか早速、家で良が絵を描いてきて新船さんに見せたのかな。そしたら「こいつら正気か。」みたいな感じで即却下。

良の才能を伸ばしてやろうみたいな親心が見え見えで恥ずかしかった。学園祭ノリでプロに徹し切れていない甘い心がありました。反省。

長女ゆえの気の強さがあり、決して引かないようなところもあった。女ゆえの気紛れさにたまに翻弄されたりして、だんだん俺の中で怖い存在になっていく。

常識人と非常識人なのでどうしても怒られるのは俺になってしまう。非は俺にあり。

警察官然り、嫌われ者の役というのは集団には必ず必要です。皆んなが遊び出してしまったらどうなるのか?裏方がしっかりすればするほど、表方が存分に遊ぶことができる。歌舞伎なんかでも常識とされていることです。

本公演のある時、パブリックシアターにて。

出番ではない時にトイレへといって楽屋に戻ろうとしたら良とばったり。彼女は、大駱駝艦の受付をしていますので、お化粧バッチリ、黒スーツでキメた超美人さんに化けております。

「あれ観ないんだ。」と言ったら、「私が座る席があるぐらいなら、一人でも多くのお客様に観て頂くために努力します。」みたいなことを言われた。

「あー、成長したなあ。」と感じました。公演を観てファンになってグループに憧れて入ってくるけれど、いつかはファンをやめなければならない。ここは結構大事で、表も裏もこれが出来ずに去っていく人が多いのです。

結局、20年近くいたのか。大駱駝艦は『滅私奉公、公私混同』がモットーですが長くいると自分が偉いような勘違いをしてくる。

偉そうにできるのは麿さんの虎の威があるからであり、一歩外に出て大切にしてもらえるのは、大駱駝艦という看板のお陰である。

これは離れてみて、はじめて分かることかもしれませんが。

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左から、11月いっぱいで大駱駝艦を離れた山本良、在籍最長記録を更新中の村松卓矢、デュ社へと移籍した湯山大一郎のスリーショット。
posted by Mukai Kumotaro & Duex Shrine at 22:04| 日記