2019年08月30日

放り投げ出す

鉄割アルバトロスケット、ザ・スズナリ公演『うぬ』

開幕しました。

初日らしい、緊張感に満ちたいい公演でしたがこちら今回、あまりセリフがないのでほとんど緊張しませんでした。

お芝居で緊張するのは、やはりセリフを間違えたらどうしようという怖れからでしょう。生だから取り返しが効かないのです。

二次元のバーチャルのようにリセットボタンがあれば便利ですが、現実にはそんなものはありゃしません。

人生即興、ピンチはチャンスだ。とばかりに間違えたらそこへと突っ込んでいくと新たなドアが開いたりします。

だからこそ、舞台は面白いのです。

そんで、鉄割は言い間違えとか失敗、大歓迎なのでそんなことも面白みにして突き進みます。

昨日は、らくだかんの後輩・小田直哉と平野大樹が観に来てくれました。財布事情が苦しいだろうから割引してあげました。

直哉は、湯山が抜けた後に同じようなポジションについたとかで、活躍しています。大樹は、演劇界の東大“文学座”から舞踏界の東大“大駱駝艦”に入ったというエリートです。

終わったあとに、近くの四文屋で乾杯。

最近、麿さんが演劇のワークショップをやってるらしく興味深くその話を聞きました。

師匠は、故郷奈良で高校生の時に演劇部をつくって部長をやっていたという演劇青年で、上京後は漫画『ガラスの仮面』の月影千草のモデルといわれる山本安英さんの“ぶどうの会”でお芝居を勉強していました。

ぶどうの会をやめたあとに、唐さんと運命的な出会いを果たしてアングラ界のスターになったのでした。

独特の発声法や演劇論を持っているので、ワークショップでどんなことをやっているのか興味津々、直哉から聞き出します。

麿さんからは、らくだにいる頃に発声法を教えてもらいました。セリフの喋り方は、兄弟子・村松卓矢に指導しているのを端から見ながら盗みました。

師匠は、大駱駝艦の舞台上はもちろん面白いのですが、お芝居の舞台の方が活き活きとしてるように感じます。そしてセリフを喋っているのが面白くて「根っからの役者だなあ。」しみじみと思ったりします。

直哉が言い出しっぺで、麿さんが演劇ワークショップを始めたらしく「直哉、でかした。」

舞踏は、お芝居的な要素も多分に持っているからです。

「舞台にからだを投げ出すように、言葉も投げ出せ。」

麿さんが言っていたのをよく覚えています。

さて、今日は鉄割二日目です。

言葉とからだを思い切って、舞台上に放り投げ出していきたいと思います。

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唐十郎が“特権的肉体”と名付けた状況時代の麿赤兒。鉄割は特権的肉体とも言うべき変なからだを持ったお方ばかりです。
西村多美子写真集『実存 1968-1969状況劇場』より。
posted by Mukai Kumotaro & Duex Shrine at 11:50| ブログ?