2019年11月23日

2度と来ない瞬間

昨日は『まつもと演劇工場NEXT』最終ワークショップの後遺症というか、先日のことをたまに思い出しながらニヤニヤ。

最後に成果発表ではないけれど、3人ずつのグループに分かれて発表をした。

なんでもありでルールはなし。

自己紹介というのも関係なくていいか。即興だから最初と最後も自分たちで決めよう。

トップの白鳥達也、荒井正樹、菅沼旭人のグループは30分以上続いた。けれど最後まで付き合おうと決心して止めなかった。

最初に、前回いなかった白鳥がお芝居に持ち込んで、しかし菅沼がかわして完全なお芝居には入っていかない。

慣れている感じがしたので「こういう不条理な即興芝居はよくやるのかな。」と思ったり。

菅沼がものを持ち出したのでそれをどう使うか興味を持って観ていたら、使いあぐねて戻しててもったいない。“物”はうまく使うと重要なアイテムになったりする。

前回までは保育園の狭い舞台をつかってやっていたので、急にだだっ広いスタジオになって距離感が変でそれがまた関係を可笑しくする。

荒井がゲラでよく笑うので、中途半端な等身大の笑いではなくて巨大な笑いの鋳型ぐらいに持っていくといいなあ。とメモ。

観ながら「一体全体なにをやってるんだろう?」と思うけれど舞踏は“愚行”を大切にするのでよし。

顔に落書きしたりするグダグダで悪フザケ的なスケールの小さな時間から、急に3人が広がって彫刻のような絵になり巨大なホワイトボードが雄大なスケールで回っている時がとても格好が良かった。

クライマックスだったな、本来ならあれで“暗転”。

けれど、そんなスイッチも用意もないのでそのあとも続いていく。何度も終われそうなのに誰も終わろうとしなくて「ハラハラ」手に汗を握った。

次の竹川絵美夏、堀田康平、木友葉のグループは1人1人があらわれるパターンでそれがなかなか展開していかないもどかしさが良かった。

公園で自己紹介の練習をしている女と、へんてこなダンスの練習をしている女。

そこへ怪しげな意味ありげな男が喋りながら近づいて行く。

その前の晩に一緒に飲んだら「お芝居だとやりやすいです。」的なことをつぶらな瞳で語っていた堀田が、芝居調で確かにしっくりときていて「なるほど。」

観ながら“伝わる、伝わらない”ということにも思いを馳せる。

特別支援学校でワークショップをやると、言葉以外のコミュニケーションがあるのを実感する。意味とか理解を超えた人と人の関わり。

最後はだんだん近づいていく堀田の姿でフェードアウト。

そのあとの展開も観てみたかったが、イメージをかきたてられた。答えを聞かない方が想像力は働くこともあるのです。

次の伊藤延子、葛岡由衣、志藤大造のグループは葛岡さんが終始、怒り気味で「なんで?」という行動を繰り返す。

大造の閃きと創意工夫が笑いを誘い、伊藤さんの忍者のような姿で行われるツッコミどころ満載の踊りで変てこに展開していく。

音を効果的につかって歌もあって盛り上がってよかった。

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まつもと演劇工場NEXT第2期生、バージョン違い写真。向雲太郎より時計回りに、竹川絵美夏、志藤大造、伊藤延子、菅沼旭人、荒井正樹、木友葉、白鳥達也、堀田康平、葛岡由衣。
posted by Mukai Kumotaro & Duex Shrine at 09:15| ブログ?