2020年03月06日

右向け左

野田秀樹さんがウィルスによる公演中止について意見書を発表した。

下記に全文を転載します。

「コロナウィルス感染症対策による公演自粛の要請を受け、一演劇人として劇場公演の継続を望む意見表明をいたします。

感染症の専門家と協議して考えられる対策を十全に施し、観客の理解を得ることを前提とした上で、予定される公演は実施されるべきと考えます。

演劇は観客がいて初めて成り立つ芸術です。

スポーツイベントのように無観客で成り立つわけではありません。ひとたび劇場を閉鎖した場合、再開が困難になるおそれがあり、それは「演劇の死」を意味しかねません。

もちろん、感染症が撲滅されるべきであることには何の意義申し立てするつもりはありません。

けれども劇場閉鎖の悪しき前例をつくってはなりません。

現在、この困難な状況でも懸命に上演を目指している演劇人に対して、“身勝手な芸術家たち”という風評が出回ることを危惧します。公演収入で生計をたてる多くの舞台関係者にも思いをいたしてください。

劇場公演の中止は、考えうる限りの手を尽くした上での、最後の最後の苦渋の決断であるべきです。

“いかなる困難な時期であっても、劇場は継続されなければなりません。”

使い古された言葉ではありますが、ゆえに、劇場の真髄をついた言葉かと思います。」by 野田秀樹

社会の流行に流されてはならない。

社会の流れに鋭敏ではあるべきですが、それに迎合するのは芸術の死を意味する。

芸術は社会の対極にあらねばならない。

社会のありとあらゆる常識から自由でなくてはならないのです。

社会が右というのなら左を向く。左だというのなら右を向く。常識を疑って疑って「本当か?本当にそうなのか?』問いかけ続けねばならないのです。

そうして新しい価値観を想像する。新しいものの見方を創造する。こんなんでもいいんだ。こんなのでもいいんだよ。

このクソつまらなき世の中を面白く。このクソつまらなき世の中で面白くだ。

若い頃に読んだ野田さんの全演劇人へ向けた「どうか最前線で闘うものたちの足を引っ張らないで欲しい」という檄文も永久保存しています。都志にあるのでそのうち全文を記載しよう。

野田さんかっこいいなあ。

3.11の直後にAERAが“放射能がくる”と表紙にでかでかと見出しにしたら、すぐに連載をやめてしまってた。気概があるのだな。

「決してまけない、決してやめない、決してあきらめない」

先日、出会ったスリランカ人“ガヤ”の言葉を思い出した。

身勝手だとか攻撃されることをものともしないタフな精神を育みたい。検閲されても弾圧されても屈しない強靭な魂を養っておきたい。

aera.jpg
学園祭のポスターみたいになってしまった。
posted by Mukai Kumotaro & Duex Shrine at 12:01| ブログ?