2020年05月07日

をどりたい

『羊と鋼の森』をもういちど読んでしまった。

そんでまた感動していろいろと刺激をうけました。

2度目は1度目には気づかなかった言葉や文章があらわれてきたりします。

「100の川を見るのと1つの川を100回見るのは同じ」そんなことばがインディアンのことわざにあると読んだことがあるけれど、得られることや気づくことは同じだという意味か。

じぶんは次々とあたらしいものを見ることも好きだけれど、同じものを見ることも好きかもしれない。

おなじ曲をなんども聞いたり、おなじ漫画を何度も読むのも好きです。

小説をふたたび読んで、ことばのちからの数々に触発されて「おどりたいなあ」と思った。素敵なことばの数々がこころに沁みて「ソロをゆっくりとていねいにおどりたい」と思った。

シアタートラムとかパブリックシアターなんていうゼイタクな空間で孤独にソロをおどりたい。

ひとのこころを惹きつける、ちからのある踊りをつくりたい。

観るものと踊るものの、こころをわくわくうきうきと躍らせるような音楽で群舞をやりたい。

観るひとに元気をあたえるようなおどり、観おわって興奮してそのまま帰るのがいやで飲みながら誰かと話したくなるようなそんな踊り。

いつか来るその時のためにいまは、こころを研ぎ澄まそう。こころを研げば、おどりも研ぎ澄まされてくる。

しずかにしずかにそのときを待とう・・・

意表をついた幕あき、颯爽とした登場、うごきの可笑しさで、苦しいほどに笑わせ、愉快な足どりと、怪演で魅了する。

目の離せないソロをおどり、存分にあそぶ。

ていねいに丁寧にうごき、どうでもいいと何もかもを放り投げて、愚行、蛮行はあたりまえ。日常の裏側の世界、深層心理の世界の身振り手振りでおどり、非日常の狂気をもってして観るものの日常を殺してあげる。

格好の悪いかっこ良さを、滑稽でぶざまだが愛しい人間のすがたを描く。人間はここまで自由でいいんだとみせる。

エロティックな官能に酔いしれさせ、肉体がイメージを喚起してやまない。活き活きとおどる人間のエネルギー、パワーで感激させる。

スリリングなミュージシャンの演奏が場を盛りあげ、ハッと驚く演出の意外性でびっくりさせ、夢のようなつながりで構成し、ラストの大団円によって人間の悲哀というものが実感として胸にせまってくる。

そんな舞台を!

全身全霊で祈り、生贄になり、身をさらして、ただひたすらに、ひたむきにおどる。

それが観るものに勇気と元気をあたえ、胸を打ち感動をあたえる。

そう信じて。

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Photo by Masami Mori.
posted by Mukai Kumotaro & Duex Shrine at 10:46| ブログ?