雨の日は庭の作業はできない。
そんな日は、あきらめて家のなかを集中的に片付け整理。
途中で気分転換、仏像に磨きをかけます。
たぶん祖父がタイあたりで買ってきた民芸品。本棚に仕舞い込んであったのを救いだして、玄関に飾ったりリビングキッチンに置いてみたりしていた。
なんだか表面のピカピカとした艶がいらないなあ。と思い紙やすりで磨いているのです。
人間のミエというか飾ろうとする、いやらしい箔をつけようとするこころ。ほど大袈裟な話しではないですが、艶がとれたと思ったらその下から白い生地があらわれた。
磨けばみがくほど、ほんらいの素朴なほとけの姿が見えてくる。だんだんとほんものの格のようなものを、そなえはじめている。
東京事務所の本尊も、もともとは妻が通っていた幼稚園でいただいた手を合わせた子どもの人形だった。いまはすっかり偉くなり左に弘法大師、空海、右側にお不動さんを従えています。
釘箱をつくろうと思いつき墨出しまで終わるが、丸のこを使いたいのでストップ。もしも家のなかで丸のこなんて使おうものなら、たちまち工事現場になって靴を履かないといけなくなる。
午後はレコードをかけながらおどりの練習。はやくおどりたいなあ。ぬくぬくとした家のなかから、寒そうな舞台を観ながらいろいろと構想を練る。
楽屋から舞台の下をとおって下手奥のプラムの木のところから出てくる。
プラムの木をみながら時計まわりに這いずってきて途中、あたまゴンッとかやりながらセンターへ。
センターで土方さんのものまねから天才、石井満隆さんの歌になって大野一雄に憑依して岡原真弓さんのアコーディオンをバックにラ・アルヘンチーナをおどって「おかあさん」いうてバタンと倒れたら、こんどは湯山が出てくる。
夕方まで作業して18時に終了。家のなかの仕事は服も汚れないし楽でええですわ。
夜はレコードを聴きながらおどりを考えます。最近、また振付に興味が出てきた。いっとき振付ということにまったく興味がない時期があったが、原因はなんだったのだろうか。
夜は西田敏行さんのお芝居に涙する。
そして嵐、見参。
闇に見事な稲妻が一閃した。
『庭に勝手に生えていたワイルド玉ねぎ』