さあ今日も1日がんばるぞ。
天気が良くて気持ちがいい。
まずはお墓へといって、それからコンビニへ。
コンビニへ向かっていたら、見知らぬ青年が道をたずねてきた。じぶんもよく知らない場所だったのでGoogle Mapで調べて教えてあげる。
彼はひとりで日本全国を旅しているとのこと。「じつは携帯の充電が切れたんです。」と言うので「うちで充電するか?」と聞いてみたら「お願いします。」と淡路舞踏社に来ることになった。
家に戻りご飯をいっしょに食べながら色々話して、湯山とも気が合い仲良くなったので「どうせならば手伝ってくか?」とたずねてみたところ「はい、是非!」
17時のサイレンまで仕事して、のんびりと片付けて作業終了。
夜ももう遅いし彼も宿泊。ここは合宿ができるぐらいに布団もたくさんあって、食器もたくさんあるし飛び入りはいつでも大歓迎なのです。
次の日も若いちからでどんどん働いてくれて、そのまま舞踏家集団『デュ社』のメンバーになることになりました・・・
そんな嘘を考えながらコンビニから戻ってきたら、見知らぬ男が家のなかにいた。
なんと大駱駝艦の弟弟子、小田直哉が仕事の帰りにあらわれたのです。
おなじく弟弟子の田村一行がやる仕事のアシストで土佐へといき、豊岡で仕事をして神戸の実家へと帰り、そのあとにわざわざ来訪。
「連絡せんほうが面白いかな、思いましてん。」ええで、そのいたずらごころやよし。湯山と2人で大喜び、そして大助かり。
「ありがとう!」
いや、これで直哉はこの野外舞台をつかう資格を得た。じぶんの立つ舞台をじぶんで作っているのだからお礼は口にしない。
夜はじぶんは体調が良くないのでノンアルコール、湯山と直哉は夜遅くまで酔っ払って旧交を暖めていた。
直哉は神戸出身の不良で東京の演劇養成所にいたが、麿さんに憧れてらくだかんのワークショップにやってきた。そのときの塾長がじぶんで意気投合。湯山と2人で勧誘して、この世界へと引きこんだのです。
そのあとメキメキと頭角をあらわして、いまはすっかりとらくだの屋台骨を支える存在、小野寺修二さんの作品に客演したりと活躍している。
気の合う仲間との時間は楽しくて、そしてすぐに過ぎ去っていく。次の日には東京へ戻るために、昼のバスに乗って帰っていった。
寂しいがしかたがない。
またいつでも来いよ。
『語りあう湯山大一郎と小田直哉』