庭の木々は冬のあいだに葉をおとす。
名のあるものないものすべてのあらゆる草たちは、いちど枯れはててリセットされる。
2月、水仙の芽が出はじめ雑草も気のはやいものは顔をあらわす。3月、水仙はいっせいに花を咲かせ椿も花を咲かせる。雑草はだんだんと勢いをまし桜のつぼみもふくらみはじめる。
4月になると自然の混沌とした生存競争は本格化していく・・・
そんなみどりゆたかな庭がある淡路島から移動、稽古のために東京へとまいります。帰宅は4月末の予定、庭がどうなっているかたのしみ。
「いってきます。」
朝日にきらきらひかる播磨灘を見ながらサンセットラインをバスでひた走り、明石大橋を渡ったら灰色の都会へ。
乗り換えた電車のなかで新聞を読む。あいかわらず殺しあいはつづいている。そうしてウクライナへの欧米の兵器供与がとまらない。
これはベトナム戦争やイラク戦争とおなじように泥沼化するかもしれない。ベトナムもイラクも東西の戦争という構図はおなじだが、侵攻していたのが欧米側だったからこんなにも非難はされなかった。
愛みち子さんの『私の視点』では明治神宮の鎮守の杜で東京五輪の新国立競技場建設のために大正以来の樹々が1500本以上伐採されたと書いてあって「なに?」
さらに商業ビル建設のために約1000本も伐採する計画とか。保護運動がひろがってユネスコが見直しをもとめたが、都の審議会で承認された。
樹々の伐採は、ほかのところでもすすんでいて品川区は区民公園の約7000本を伐採、北区では富士塚古墳をご神木ごと破壊。
大阪市は大阪城公園の約1200本と街路樹約9000本を伐採。兵庫県尼崎市は公園の木と街路樹を計1600本、明石市でも明石公園の1672本を伐採した・・・
いずれも慣れ親しんだ多くの市民に知らせることなく行政が計画。
日本には国民の税金で維持管理している『国民の木』をまもる法律がないことが原因だとか。
一部の人間の利益のために、生きてる樹々をこれ以上殺して街を灰色にすると地獄に落ちるぞ。
玄関のぼけの花も満開。
参照:2022年4月12日 朝日新聞