2018年11月27日

まっちゃん

今回、企画でご一緒した砂山さん”砂ぼう”は、大駱駝艦の松田篤史くんの旧友です。松田くんは俺の弟弟子でハードゲイです。

でもたまに“いっこう”さんみたくなります。あっ、モノマネされてはるほんま者のほうです。「どんだけー。」

こちら、大駱駝艦の番頭で後輩の“いっこう”は、さまざまな伝説を残すオトコです。先日まで湯山と、お世話になっていた新長田”寿荘”でも直哉と朝まで飲んで、そのまま小学校へとワークショップに行って。

「お酒くさーい。」と小学生に言われても「いやいや、飲んでないすよ。」と真っ赤な笑顔で爽やかに返せる男。平成の豆夫。

直哉は、神戸出身のいい男。ここだけの話しですが二代目、麿赤兒の座を密かに狙っています。ちなみにわたくしは六代目、向雲太郎です。

今回のdb金粉ショウでは、直哉の兄弟分・辻崎が色々と手伝ってくれてたいへんに助かりました。金粉の用意からショウの中で俺のからだを金色にしていくという役目を負い。

後片付けから掃除、dbのほうの手伝いもやってくれて大助かりでした。本人は演出で食べていこうとしているようですが生半なことではできない商売、演出家。

世に演出で食べている人は何人ぐらいいるのか。舞踏で食べるよりは可能性は高いのか。研ぎ澄まされてそのことだけを考えて、しかも面白いアイデアをいつも考えなければならない商売。

そういえば今回、一緒になった目黒大路くんは舞踏家です。名刺にそう書いてありました。舞踏で食べさせて頂くという過酷な道を選んだ男がここにも一人。「需要がないですからねえ。」そういう目黒くんに舞踏家集団デュ社の趣旨を説明。

舞踏の互助会のようなもの。誰かが公演をやるときは皆んなでさまざま手伝って、次に誰かが公演を打つときはいろいろと手伝ってもらう。持ちつ持たれつ。どこの派閥だとか誰の弟子だとかくだらないことは抜きにして関わりを持つ。

あっ、そういえば明日は松本でワークショップです。また移動か。淡路を拠点にする以上はノマド生活を余儀なくされることは覚悟の上でしたが、ここまでとは。

明日、松本でワークショップを終え川西に帰宅。次の日になんとかかんとかやっとこさの淡路帰宅です。長かった。クソ寒い淡路島で鋭気を養います。

それにしても。「歯が痛い!!」

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こちら塗り手は、新宅一平。 photo by bozzo
posted by Mukai Kumotaro at 16:42| 日記

2018年11月26日

ごめん!

dbの話しをもう少し。代表の大谷さんは、東京大学出の舞踏家です。日本にただ一人?ちとわかりませんが、たいへんに面白い方です。

師匠の麿赤兒に「むかいは、ほんとに大谷に可愛がってもらったな。」と独立前ごろに呟かれたりしていました。

奥様のあやさんも舞踏家で、dbの重鎮。影に日向にと子どものような旦那さんをサポートします。先日もほぼ泥酔状態で、人形浄瑠璃の人形みたいな大谷さんの襟巻きを甲斐甲斐しく直してあげている姿を目撃したり。

そして強力な女性スタッフに支えられて俊英・横堀ふみが最後の挨拶をします。「五年間ぐらいの夢が叶って、ほんとにいま幸せです。」みたいなことを言うててジーンとしたりして。

五年前といえば、俺が独立したてぐらいの頃で、仕事がこれからどうなるのかと不安を抱えて手探りで街を歩いていた時と重なり。そんな時に横堀さんは、俺のことを考えてくれていたんだなあ。と感慨が深かった。

今回も湯山が頑張りました。いつものごとく、アスリート魂が次第に疼きはじめ終演後は興奮が止まりません。ビールを飲むまでノンストップで駆け抜けます。

湯山とのマンボで落下して頭を強打。それが原因ではないと思うけれど、歯の痛みが再燃して痛くて痛くてたまりません。けれど面白かった。

歯が痛いです。神経ではなくて歯の動揺というやつです。俺の歯の動揺レベルは3です。

3段階の“3”です。1は、少しグラグラ。2はめちゃグラグラ。3はいつ抜けてもおかしくないグラグラ。こここまでくると横にもそして縦にもグラグラして来ます。その縦のグラグラの痛いこと痛いこと。何も噛めません。

水と流動食のみになります。お酒も飲みます。お酒は麻酔薬なので痛みにはとても良いのです。たぶん。

そして、昨日は名残惜しい新長田を離れて淡路へとやっとこそさ帰れる予定でしたが、急遽川西の実家へと帰ることに。そろそろな両親への親孝行をしてまいります。

そういえば一昨日、築山建一郎と電話で話していたら急に「僕もね、今日お通夜で、明日葬式なんですよ。」いうて来たので「えっ、誰のお葬式?」こわごわ聞いたら「親父ですわ。」言うのでびっくり。

殺しても死なないような強面のいい男。うちの親父と一緒になった時に親父が「なんや、あの人ヤクザか?」聞いて来たぐらいの親分っぷりで。

大駱駝艦プロデューサー、新船洋子女史の親友でもあったりして。とっても応援してもらっていました。「まあでも人間は、遅かれ早かれいつかは死ぬねん。」とか言って励ましたり。

ご冥福をお祈り申し上げます。「お父さんのために踊るわ。」建一郎に力強く言うてたのにこの『ブログ?』を記すまで忘れてた。ごめん!!

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dbのあるアスタくにづか四番館の4階にエレベーターで上がると出迎えてくれる『挑戦闘魂』の力強い書。
posted by Mukai Kumotaro at 08:47| 日記

2018年11月25日

人情紙風船

ここ新長田には、アスタくにづかというショッピングモール?のようなものが街一帯に広がっていまして、とっても面白くて毎日散策していました。

お好み焼き屋が30軒あるとかでダントツに多いです。長屋が多いとかで風呂屋が5軒にスーパー銭湯が1軒あります。いまどきうらやましい。

冷えたたこ焼きを安売りしてるたこ焼き屋に朝っぱらから開いてるいい感じの立ち飲み屋、揚げたてのネタを売る揚げ物屋も沢山あります。

あと珍しいのは、スジ肉屋。スジ肉まんにスジこんにスジオムそば、スジ焼きうどん。めちゃめちゃ旨いです。長田港が近いので魚介類も新鮮で安くて最高。

イオン系のグルメシティやダイエーなんていうチェーン店もあるのでアルコール類はそちらで購入。コンビニは、高いのでよっぽど急いでいるとかじゃないと利用しません。

3泊4日の短いあいだでしたが、dbのレジデンス施設”寿荘”にお世話になっていました。三階立ての一軒家で一階、二階と三階が宿泊者用で三階の一角には管理人のゆみこさんが住んでいます。

近くに、公共施設の広い稽古場がありましてそちらで稽古をしていました。その近くにはなんでも揃うホームセンターがあるので、公演で何か足りない道具があればすぐに手に入ります。

街の人たちは厳しいようで優しいのんびりとした人たちで人情味に溢れています。懐かしい昭和の風景が広がっています。

最初に打ち合わせできたときに「なんでこの街なんやろう?」と不思議に思ったのですが、少し過ごしただけで新長田の魅力に気付きました。

思い出の街、大阪・新世界との景色とも相まって「あー、なるほどなるほど。」と合点するのでした。

オシャレとかコジャレテルとかカワイイとかいう東京を席巻してるフニャけた価値観とは、一線を画す人間味の世界がここにはあるのです。

そんな街とも今日でオサラバ。むーん、また来ます。

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商店街を歩いていると千鳥、大悟の手形とメッセージを発見。字が拙いな。
posted by Mukai Kumotaro at 08:18| 日記

2018年11月24日

生まれてはじめて

ダンスボックス”db”の本拠地ここ新長田は、阪神淡路大震災の時に高速道路の高架が倒れたところです。

いまだに街中で”復興”の文字を見たりする。ので震災の爪痕というのはいつまでも残るんだな。と思いました。

dbの事務所と劇場は、そんな新長田の商店街の4階にあります。

公共の劇場並みの設備にビックリです。でも公共の施設ではないのだから大したものだ。

よくこんなものをつくれたな。と自分がつくることを考えると、気が遠くなる。と同時にそれを維持していくことを想像すると頭が下がります。

貸し館ももちろんやっているけれど、今回のような主催事業をどんどん企画して仕掛けている。それもまた大したものです。

公共の劇場がリスクの高い主催公演をやらずに、カンパニーの自主公演を埋め草としてまんまと使ってラインナップをつくる昨今。

トップが事なかれなんだな。「自分が出向しているあいだは、トラブルだけは避けてくれたまえ。」市民のためではなくて、自分のために仕事をする人が間違いなくいるのです。情けない。

何かをやりたいという志のあるカンパニー、グループに場所を貸すだけ。客が入ろうが入るまいが高額な劇場費を工面させて、自動的にむしり取り何をやってるんですか?と腹が立ってくる。税金なのに。何のための公共の劇場なのか?

俺もそうやって劇場を借りて借金を背負って、もう自主公演はできない身になっています。

それはさておき。今日はdb本番です。二人なのとキャバレー的な企画なので、柔らかく臨機応変に場の雰囲気を感じながらやります。

しかし唐十郎さんがエッセイで書いていたように、金粉ショウの怪しさと妖しさを全開にしながらもエンターテイメント精神も忘れずに行こう。

楽しませるぞ。

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生まれて初めてつくった”つん”。これを着けて今日踊ります。
posted by Mukai Kumotaro at 09:24| 日記

2018年11月23日

二馬力

ダンスボックスには、大阪・新世界にあった頃にたいへんお世話になりました。

デビュー作『2001年壺中の旅』を皮切りに二作目『ダラーの宇宙』三作目『ジャーオデッセイV』四作目『舞踏虎ノ穴』五作目『をどろベイビー!』とダンスボックスが引っ越すまで、次々と作品を発表させてもらいました。

ありがたいことです。代表の大谷燠さんにたいへんに可愛がってもらいまして、お酒をよく飲みまして。

大谷さんは、いまは神戸アートビレッジセンターの館長もやられていたりとお忙しそうです。

横堀ふみさんにもお世話になりまして、宣伝写真の撮影を一緒にして通天閣の下のゴキブリの這い回るお好み焼き屋でお好み焼きを食べたりしました。

横堀さんも、少し前までTPAMのプログラムディレクターを勤めたりしていてすっかり有名です。

大阪ツアー中は、艦員同士の揉めごとや色んなトラブルも沢山あったりしましたがいまとなっては、いい思い出ばかりです。本当に。

神戸に移転してからは、コンテンポラリーダンスというものに焦点を絞って活動をされているのでなかなかご一緒する機会がなかったです。

しかし、舞踏は日本で生まれたコンテンポラリーダンスと自称しているので、また一緒にやるのは必然とでもいうか。

そういえば独立してからも、コンタクトは取り続けていたのだけど、淡路島に拠点を移すという話しを麿さんにしに行った時に「大谷くんのところへ行けばいいじゃないか。」と言われて。

挨拶をしに行こうと思っていた矢先、すぐにこの話しが来たので時期的にもいい感じだったのかもしれない。

湯山もニューヨークに遠征するにあたって、横堀さんに色々と相談をしたりして密接に関わったことがあったりしていたのですっかり顔なじみで。

そんな今回の金粉ショウの企画ですが、湯山の意見やアイデアも取り入れてつくっています。二人しかいないのでどんどんいいアイデアは採用します。二馬力だもんな。一馬力の頃よりも安定性は段違いです。すべてが二倍。面白さも二倍。

そして三馬力になって十馬力になって百馬力になって、その頃には俺はもう死んでて、でも続いていってたら素敵だな。

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通天閣の下で撮影した宣伝写真。photo by Kori Itoh
posted by Mukai Kumotaro at 10:14| 日記

2018年11月22日

いまは新幹線移動をしながら『ブログ?』を記しています。移動中も仕事をしている熱血サラリーマンみたいで格好いい。か?別に。

さっきまで隣のサラリーマンもノートブックを開いて仕事をしていました。いまはスマホを見てます。けれど、今日日はスマホでメモするとか当たり前だし、スマホで仕事をしてるかもな。ご苦労さん。

俺は、実際は仕事をしているわけではありません。何のためでも誰のためでもない、なんだかわからないことをしているわけで。利益をうまない生産性のないこと。

でもそれがどうした?何か役に立たないとダメなのだという常識を捨てましょう。意味がないとダメなんだという思い込みを捨てましょう。

柔らかく大らかに自由自在に遊びに満ち溢れて、不良の魂を忘れずに。何でもいいどうでもいい、これでいいのだと何もかも放り投げ出しましょう。いつもいつも、この瞬間。

最後の最後に夢だとわかる。のと、最後の最後に夢じゃないとわかる。のと、どちらがいい?メキシコ・ふたつの太陽では最後まで答えは出ませんでした。どちらがいいのか?

ファンキーな生き方。と、ファンキーな死に方。どっちも格好いい。けれどファンキーな死に方ってどんななんだろう?樹木希林さんはファンキーな死に方。だったような。松尾芭蕉は結構ファンキーな死に方。

自叙伝を読むと、松尾芭蕉って明るいんだよな。サバサバしてるというか。俳句が侘び寂びしてるから人間もそうかと思ったら、愛嬌があって意外と湿っぽくない。

最期も死を予感して幾つも俳句をつくるのだけど、三つに一つは達観した感じの俳句。

芭蕉は旅を経るごとに俳句が力強く脱皮をし続けます。いつもこころざしを高く大切にして、そこを目指そうという意志と夢を持ってい続けることができたからこそ、高みにたどり着けたのだと思う。

俺もひと旅ごとに脱皮を繰り返して、新しい世界を切り拓いていきたい。そうなるためには常に意識してそのことのためにすべてを捧げないといけない。のか?少なくとも芭蕉はそうしていた。

可愛い児には旅をさせろという諺は、そうやって考えてみても本当の真実を指しているのだと思います。旅という変化のためのいいきっかけ。自分を見つめるいい機会。

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弟子の許六が書いた芭蕉像。かなり実物に近いらしい。何となく飄々として愛嬌があるのだ。
posted by Mukai Kumotaro at 15:41| 日記

2018年11月21日

ふたつの社

明日、田無を離れます。ここ西東京市は、東京支社です。淡路島の洲本市五色町津志は本社です。とか言って登記とかなんとかかんとかしてるわけではないですが。

津志と田無、『ふたつの社』〜“duex shrine”  duexはフランス語でふたつ。shrineは社。造語ですね。ふたつの太陽と相似形のふたつの社。

津志は気候温暖でのんびりしてて大らかで海まで歩いて3分で、立地最高でとってもいいところですが、西東京もとってもいいところです。

最寄りの駅は西武線の田無ですが、花小金井とのちょうど中間ぐらいです。なんといっても小金井公園まで自転車で5分で行けるのが最高です。稽古はいつも公園でやっています。

京都・金粉もメキシコ・ふたつの太陽も公園で考えました。音楽を聴きながらイメージを膨らませてからだをうごかして稽古します。24時間いつでも使用可能で時間を気にしなくていいのが嬉しいのです。

公共の施設を使うと何人以上とか何時までとか何分前に終われとか鍵がどうしたとかいちいちうるさくて、担当のオバはんが嫌な奴だったりとなんであんな残念な風になってしまうのだろう。

小さなコミュニティの中でしか威張れない、アイデンティティが保てない人たち。でもそんなのどこでも同じか。いつまでも学校の延長、クラスのころと同じことをしてる人々。

話し変わりますが、娘がテスト中です。以前は帰国できないと電話したら「あしたかえってくるっていってたのに〜。」いうて号泣してくれたこともありますが、いまは「テスト前だから。」と気にもされません。

しかし、なんのための猛勉強なのか考えないともったいないと思います。いましかない時間。幸せになるために勉強をしているのか?

もしも将来こんなに勉強しても幸せになれないとしたら、いま勉強しろといっている人たちはどう彼女の時間の償いをするのだろう。無駄になった時間。

そんなことないのか。彼女の中に残る何か。将来、なんの役にも立たないとしても残る何か。あるのか?

答えのあるテストの世界から、答えのないインプロの世界へ。大切なのは答えのない世界へと出てからの、生き方の創意と工夫なのだけど。マニュアルなんてない世界。毎日が手探りの新しい毎日。

それを面白いと思えるか、ついていけなくなるか。学校ではそんなこと何も教えてくれないのだけど。

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さて明日は朝からバスで大阪へ、夕方ついて神戸新長田へと移動。湯山と合流して稽古です。
posted by Mukai Kumotaro at 14:31| 日記

2018年11月20日

痛みと痒み

右上奥歯の神経をいよいよ抜きます。メキシコに行く前に猛烈に痛くなり神経を取るしかないと歯医者に宣告され。

でも予約が取れないと、そのまま約一ヶ月間放置。ところがメキシコ・ミチュアカン州パツクアロに滞在中、あんまり痛くなくなってどうした俺のからだ?と思っていたらサンフランシスコでまた痛くなって。

日本に帰ってきてからすぐに予約を取っていたのが、院長さんの奥さんのお母さんが亡くなられたと連絡があって「申し訳ないのですが金曜日、急遽お休みになりました。」

仕方ないです。そうこうしてたら松本へ行く途中に歯医者から電話で「月曜日にキャンセルが出ました。」

そして、昨日行ってきました。しかしまったく痛くないのでその旨を告げたら歯科衛生士さんに「どうしますか?」と聞かれていやいや「またすぐに痛くなったりするかもしれないし。」

神経を抜く、正確には神経をすべて掻き取るのですが、たぶんとても痛いので麻酔をします。その麻酔がまたとっても痛いのです。

「はい、じゃあね。麻酔をします。ちょっとチクっとしますね。はいチクッ、はいチクッ、はいチクッ、はいチクッ、はいチクッ、、、」何回チクチクするねん。

やっと終わったと思ってほっとしてたら、「じゃあね、追加の麻酔をします。またチクッとします。はいチクッ、はいチクッ、はいチクッ、はいチクッ、はいチクッ、、、」

注射の針が太いのだと思うのだけどめちゃめちゃ痛い。だんだん腫れぼったくなって感覚がなくなっていくのも気持ち悪い。はあ。

神経を取るのは別にいいのだけど、麻酔を注射するのが嫌で嫌で。

院長先生がきたので、痛くないと伝えたら「ではやめておきますか。痛くないのに取るのもなんですから。」

小さくガッツポーズをしました。もしかしたら神経が死んでしまったのかもしれないらしく。ラッキー。なのか。よくわからないけれど注射しなくて良くなったのが嬉しすぎます。

いつもの歯の掃除をしてもらいます。痛かったところに冷たい風をかけてもなんともありません。前だったらそんなことしたら飛び上がるほど痛かったのに。不思議だなあ。

世の中には痛いのが大好きで痛くないと興奮しないなんて人もいるけれど、俺には無理だ。

そういえば痒みというのも痛みの一種らしい。俺はどちらかというと痒みの方が好きだな。

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神経をすべて掻き取る。というイメージらしい。たまに残ってしまいまた痛むことも。
posted by Mukai Kumotaro at 18:16| 日記

2018年11月19日

もっと遠くへ

1997年2月21日「とりあえず出ちゃいました。」 

ショウをやる女の強さ。毎回ソロだから磨かれる踊りの魅力。

やりたいこと。やるべきこと。”ショウをソロの舞台へとつなげる”をいかにカモフラージュして舞台へとあげるか。いやそんなけち臭いことは考えずにその時、その瞬間でやるべきこと、できることの最善を尽くすべきでは。

いい加減、出鱈目、滅茶苦茶を大切に、取り繕わずにありのままの自分を放り投げ出す勇気と自信と覚悟を回復する。デブはデブ、ハゲはハゲ、出っ歯は出っ歯として己を知り己をさらけ出せ。それが面白い。

中身にも外側にもお金をかける。

逃げるな、取り繕うな、真似するな、パクるな。それはやはり格好悪いんだ。人の真似をしてそれでちやほやされていい気になって世界中を回るとか恥を知ることが大切。

偽物は結局は残らない。コロッケの真似をするなんとかいう芸人は面白くなかったもんな。越えられないオリジナル。

あらゆる色は黒に終着する?喋りすぎる色。意味が出てしまう色。饒舌な色、寡黙な色。説明しない色。by yoji yamamoto.

競争であるという事実から逃げない?1番しか意味がない?ビジネスに関わる以上競争からは逃れられない?本当か?本当にそうか?常識を捨てて思い込みを捨ててビジネスチャンスを探せ。

ビジネス的に成功する人と人間的に成功する人。尊敬を受ける人間になる。凄いと言われる人間?

「むかいさんにも凄くなって欲しいんですよ。」by 石川正虎

2月24日 29歳 いつどこでだれとなにをどうやってする?

3月2日 星野と路上。踊りでしか癒されない人々。「笑いが欲しい。」by 星野

3月4日 西友面接。普通の場所の普通の仕事。普通?普通ってなに?

台湾自主稽古。台湾では一番遊ぶぞ。

4月6日 台湾稽古。舞踏は喰えないか?舞台は喰えるか?セールスポイント。個性とは。「古代ギリシャでは、ターレント。」by 天児牛大

4月22日 30歳である。まだ何者でもない。別にサボっていたわけではない。無計画に生きて来たわけでもない。遊んでばかりいたわけでもない。いや遊びが足りないのか。30である。そろそろ言い訳はやめよう

5月28日 ”さすらいの二人” 過去から逃げる男と追いかける過去。ラストの圧倒的な長回しショットの素晴らしさだけで観る価値のある映画。

”オンジエアー” 第1話のうまくいっているリハーサルとめちゃめちゃになる本番の対比が素晴らしい。さすがはデビッド・リンチ監督。

”シャロウグレイブ” お金の話し、騙し騙され信じるものは?自分だけ。

”ゆきゆきて神軍” 頭の回路が変なところに入ったおじさんが思い込みの中で罪を裁く映画。人は神ではないのだから他人を裁くことなどできない。支離滅裂な言い分と矛盾だらけの行動とわがままなだけのエゴイスト。声もいまいち。

「自分をなぜそんなにわざと馬鹿に見せようとする。」by 麿赤兒

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メキシコの雲。
posted by Mukai Kumotaro at 22:54| 日記

2018年11月18日

湯浅学

完全に風邪をひきました。空港で一晩ブルブル震えながら寝たからあたりまえ。上着は持って行ってたけどミチュアカンで、はやばやとなくなって。

そんでサハラ砂漠と同じ湿度20%以下だという乾燥した機内で、横になれずに一晩過ごすのだからそりゃあ風邪もひきます。でもいいです。

そのまま鉄割稽古場へ行くなんて無茶。しかし休みたくなかったから仕方ない。山内に「どうしたんすかむかいさん、元気ないじゃないすか」と挑発され続け。次の日も練習で積み込み解散。

朝8:00に集合で松原東洋の車で一路、松本へ。4時間だからあっという間、奧村レディオのノンストップお喋りを聴きながらウトウトしてたらもう松本です。

お水で食べる水蕎麦というのを頂いて、温泉へ。風邪をひいているので遠慮しようかと思うけどもったいないので入ります。

唯一の源泉掛け流しだとかでいい温度。ゆっくりとじっくりと旅の疲れを癒します。湯冷めしないように細心の注意を払って会場へ。

戌井くんが横になってたので、俺も寝ます。モロッコの旅を思い出したりして。

そうこうしてたら客入れ、デリシャ・スウィートさんの舞台がはじまります。今回はこの方たちに呼んで頂いたんですな。

そのあと鉄割本番を「あー楽しかった。」と終えて打ち上げです。まずは会場で飲んで次のところへ。気づいたら寝てて二次会で。日本酒持って帰ってきてばたんキュー。お休みなさい。

朝起きて、風邪の具合はどうか?良くなっているわけはないな。帰って漢方を飲もう。風邪には体の調子を整えてリセットする効用があるので、ケミカルな薬を飲んで治してはなりません。

足湯をして梅醤番茶を飲んでじっくりとつきあって治します。辛いですがそのほうがいいのです。野口整体の創始者、野口晴哉の著書『風邪の効用』に詳しく書いてあります。

からだを通っていく風邪の神様。からだのゆがみやひずみ、バランスや調子の狂ったところを次々と治してくれてそして抜けていく。

そんで来週は神戸・ダンスボックスにて金粉ショウです。構成はだいたい決まっているので現場で湯山と合わせます。神戸の皆さま、お楽しみに。

それまでになんとか風邪を治すぞ。とか記してたけど、東洋カーにて皆んなで馬鹿話しをしながら帰ってきたら、あら不思議。風邪が抜けてるような。でも用心しましょう。

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ご一緒した、湯浅学さん。噂は奥村くんから聞いてたけど、はじめてお話ししてその経験の豊かさと音楽の話しの面白さにびっくり。
posted by Mukai Kumotaro at 14:31| 日記

2018年11月17日

観たかった『万引き家族』を機内でやってました。やった。樹木希林さんが入れ歯を外して出演してて、何を喋ってるのかわからないのがリアルで面白い。安藤サクラちゃんも良かったです。

『カメラを止めるな』もやっててびっくり。大ヒット。羨ましい。映画はこういう人生大逆転みたいなことがあるからいいなあ。舞台はなかなかそうはいかない地道な世界。

監督がアイデアマンなんだな。納得。納得いかない人もいるみたいでそれもわかるけど。中原昌也くんにどう思ったか評論を聞いてみたい。

11時間の軟禁フライトを無事切り抜け生還。しっかしあの飛行機のエコノミー空間というのは凄まじいものがあります。自分が座れる最小空間で身動きひとつとれず肩身の狭さは人生一番。

湯山が、家畜と表現するのでちょっと表現が過激すぎると思ったりしますが、身動きひとつできないところに閉じ込められ並べられて、皆んな同じものを食べさせられる様はまさにブロイラー状態です。

俺は、家畜とまでは思わないけれど、いまここで嘔吐したら大変な迷惑だろうなあ。と想像してニンマリしたり。しかし体調のものだし、わざとではなのだからどうしようもない。

匂いが機内に充満してもらいゲロする人がいたりして、モンティパイソンみたくなって。パニックになって。隣の良い人そうなおばさんが気絶して。

富岡鉄斎は、自分のゲロをすべてもう一度飲み込んだという伝説を持つ人だけど想像しただけで気持ちが悪い。

人生一寸先は闇。夜には七転八倒して死にかけ救急車で病院へと運ばれているかもしれないし、次には空港の寒々とした空間でぶるぶる震えながら野宿状態かもしれない。

メキシコの空港で脳溢血で伐倒するかもしれない。でも構わない。

京成スカイライナーで鉄割稽古場へ直行、カットイン。相変わらずの戌井ワールド全開でほんとにもう脱力。これでいいんだよなあ。いやいやこんなんだからいいんだ。今回はタイバンがいて音楽を意識した演目が多いのか。

ということで今日は朝、出発して松本へ行きます。そういえば再来週も松本へ行く。松本演劇工場 NEXTにてワークショップです。楽しみ。

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大根田、中島の先輩・山内オンステージ。”たかちゃんまん”
posted by Mukai Kumotaro at 10:54| 日記

2018年11月16日

の続き

3:00ぐらいに寒くて寒くてブルブル震えながら目が覚めて、仕方なく起きてからだが暖まるまで歩きます。

周りに寝ている人が沢山いるけれど、同じように乗れなかったのか。充電のできるところへと移動して『ブログ?』を記します。充電ができるのとWiFiが強いのが心強い。唯一の救い。

いやいや大根田くんが唯一の救いだな。朝の8時に来てくれる。お金を借りて、ANAのカウンターへ行き、まずは今日帰れるかを相談。そして荷物を探して、昨日のカフェが10:00に開くのでお金を支払って免許証を返してもらいます。

まだまだ日本への道は遠い。とか考えながら気分を変えるため、もう一冊の持参本、沢木耕太郎さんの『凍』を読みはじめます。ヒマラヤ登山のお話し。ヒマラヤに登ることに比べれば、サンフランシスコで荷物を探して日本へ帰ることなど容易いことに思えます。

本を読んでたら眠くなって来たので、ソファベンチにそのまま横になってお休みなさい。

机の「コンコン。」いう音に目が覚めたらポリスが何か言ってます。「ボーディングパスを見せろ。」とか言ってます。寝ぼけながら探します。

パスポートを見せると「もう皆んな働きはじめてるから起きろ。」みたいなことを言ってるのでそうします。いまは6:30か。本格的に浮浪者と間違われました。こうして本物になっていくのかな。

お腹が空いたが一銭もないので我慢です。お腹が「ぐー。」と鳴るのは通称”モチリン”という若返り物質が騒いでいるからだとか。空腹はからだにはいいのだ。

8:00、大根田くんと空港正面で落ち合います。すごく忙しいのにありがとう!山登りが好きなのでお礼に持参した『凍』を進呈します。いや本当にお礼の言葉もないです。持つべきものは友。

そういえば大根田くんには、鉄割で行った山登りの時もお世話になった。

生まれたばかりの娘、日向子のミルク代を勝手に持ち出して出かけた俺に、女房の真由美が激怒して「どうかあいつに天罰を与えてください。」とご先祖様にお祈りしてた。

その願いが通じてその頃俺は、膝が猛烈に痛くなって中腹でまったくうごけなくなって。そんな俺の様子を何回も「大丈夫ですか?」と見に来てくれたのが大根田くんだった。嬉しかったなあ。

さて、大根田くんと再会し通訳をしてもらいながら、お金を払って免許書を返してもらい、ANAのカウンターに行って代替えの便を好意的に用意してもらい荷物もなんとか大丈夫そう。

いい経験というには51歳の身にはあまりにもたいへんでしたが、思い出に残るラストとなりました。

そういえば今回の旅のトラブルの一つ、高速でエンストして皆んなで車を押してた時のしずの名言「これ一生の思い出になるね。」を思い出しました。まもなくフライトです。今度こそほんとうの本当に、

「アディオス!!」

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救世主、大根田雄一。彼に会うためのトラブルだったのか?と思ったりして。
posted by Mukai Kumotaro at 23:11| 日記

2018年11月15日

続き

カウンターもしまってしまい、さてさてチケットも荷物もすべては、明日。何もかも諦めて、空港で一晩過ごします。夜は長いぞ。

まずは、腹ごしらえとカフェでビールを飲みます。開き直って楽しむことにします。フィッシュ&チップスも頼んで頂きます。結構なボリューム。

湯山と二人でちょうどいいぐらい。今度来たとき頼もうとか考えながら、ごちそうさま。カードで支払い店を出て、眠くなったのでベンチで寝ます。多少、寝心地は悪いですがいい感じ。お休みなさい。

「はっ」と目覚めてゆるゆると起きます。まだ17時。喉が痛い。いびきでもかいていたのか。寒いのでしばらく空港内を探検。外へ出たり。行くところがないのでふたたびカフェへ。

キビキビと働く二人のおじさん。と言っても実は同い年だったりするのだろうな。の働きぶりをみながらまたまたビールを注文。何歳ぐらいからここで働いているのか。手慣れた仕事ぶり。仕事が終わったら家に帰って何をするのか。

いろいろ想像しながら、さっきから気になっていたクラムチャウダーを頼みます。ビスケットを入れて頂きます。暖かさがからだに染み渡ります。

さて、そろそろ店も終わりのようなのでチェックを頼みます。36ドル。それでは、支払いをとカードを渡します。おじさんが戻って来ます。「使えない。」とカードを返されます。背筋が寒くなります。使えない?さっきは使えたのに?

「隣にATMがあるのでおろしてこい。」みたいなことを言われて「なるほど。」と免許証をもの質にATMへ。しかし何度やってもだめ。なんでだろう。

カード会社に問い合わせたいが電話が使えないので、どうしようもない。ここで浮浪者になる運命だったか。大道芸で36ドル稼ぐのにどれぐらいかかるだろうか。とか妄想しますがまだ早い、考えろ。

海外用のSIMカードを外して日本のSIMに変えます。高くつきますが背に腹は変えられない。なんとか試行錯誤の末、カード会社に繋がって「混雑しているので、」どうのこうのと流れるアナウンスを聞きながらオペレーターが出るのをひたすら待ちます。

やっとオペレーターが出て来て尋ねたら上限を超えたとか。なんと。使えるのは早くても明後日になるそう。どうしようもない。けどさてどうしよう。こちら時刻は夜の12時。とにかく眠いので少し横になります。

と、そういえばサンフランシスコ在住で働いている鉄割アルバトロスケットのメンバー、大根田雄一のしゃくれ顔が閃きます。飛び起きて戌井くんに電話、出ないので中島くんに電話、出た。訳を話したら「それ大変じゃないすか。」と笑われて。

連絡先を教えてもらって、もう寝てるかなあ。とか思いながらまずはメール。電話はもう遅いから明日にするか。ともう一度眠りかけます。と戌井くんから電話。「あらら、それ映画で空港に住み着いてる浮浪者みたいじゃないですか。」と笑われて。

今日の練習は出られない旨伝えて、もしかしたら明日も練習出られないかもと言ったら「立ってるだけでもいいですから。」とか言われて鉄割らしい。

仕事柄、夜更かししているはずと大根田くんに電話をしたら出た。名乗ったら「どうしたんすか!」と元気な声。訳を話したら喜ばれて笑われて。「もちろんいいすよ。」と明日の朝、一番に空港に来てくれることになりました。ありがたい。

良かった。「ほっ。」とひと息、本格的に眠ります。お休みなさい。

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最後の晩餐になるか。とかまだ知らずに頼んだフィッシュアンドチップス。
posted by Mukai Kumotaro at 02:40| 日記

2018年11月14日

せいては

帰国です。まずは、シティからサンフランシスコへと向かいます。ほぼ直角の椅子で約5時間。窓際でトイレに行くことができないので、水はちょびちょびと飲みます。

ここ飛行機内はサハラ砂漠と同じ湿度だそうで乾燥しまくっているので、ちょびちょび飲みは効果的です。朝出発なのに薄暗い機内で寝るしかありません。

通路側の席の人は、自由に歩き回ってこれ見よがしですが俺もやってたりするので反省。

ここには、自由と平等はありません。自由に動ける人と動けない人。エコノミーとファースト。博愛だけがかろうじてあるのか。

人は差別が大好きで。男と女で差別して、子どもと大人で差別して、肌の色で差別して、エコノミーとファーストで差別して。国民とそうでない人間とで差別します。

そして、乗り換え。1時間しかないので焦ります。走ります。ESTAとかいうのを取得します。むむ。ダメ。もう一度。ダメ。なんだかわからないけど「行け。」みたいなことが出たので並びます。

1000人ぐらい並んでます。頭を下げて乗り換え時間が迫っていることを説明して、先に行かせてもらいます。ひたすら頭を下げ先へと急ぎます。

飛行機は待ってくれないとの情報を途中で入手。焦りまくって違うレーンが空いているので、そちらに思い切ってショートカット。と、一緒にいたDillが職員に連れていかれました。。あらら〜。連絡を取り合って先を急ぎます。

1000人に対して3人しかいない係官のところへ1時間かけて到着。嫌な予感がしながらパスポートを差し出すと、無表情の係官にダメだと言われてもう一度最初からやり直しです。

焦ってESTAが正常に作動していなかった。なのでESTA のプリントアウトがされていなかった。写真がバツの人間はこのレーンに並んではいけなかった。などなど。あとの祭り。

もう一度、元気とやる気を振り絞って、頭を下げまくって説明を拙い英語と日本語で一人一人に粘り強くし続け、なんとか先へと通してもらいます。渋々の人、好意的な人、さまざまな人間模様。

と、ひとりの女性が先へ行くことをどうしても許してくれなくて、万事休す。

せいてはことを仕損じる。だな。肝に命じます。さて往生際よく諦めて並びますが、もうかれこれ2時間並んでいるけど、遅々として進みません。仕方ないな。 腹が減って、のどが乾いて、おしっこがしたい。でもどうしようもない。

飛行機は、翻訳コンニャク・湯山を乗せて無事に行ってしまいました。3時間かけて気が遠くなりながら、出国するとそこにいたおばさんが早口の日本語であそこに行けと言います。

天の助け、と進んだらなんだかラフな格好をした兄ちゃんにあっちに行けと言われます。

言うことを聞いて進んだら、そこにいた人が無表情に一言も喋らずに、荷物を流せとゼスチャーします。了解。荷物を流します。荷物のチェックかと思ったら出て来ません。どこかへ行ってしまいました。またもや万事休す。そして携帯の充電が切れ。。

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なんとかDillが帰国の途につけたのが不幸中の幸い。のサンフランシスコ空港。
posted by Mukai Kumotaro at 11:10| 日記

アディオス!

歯が痛いです。この『ブログ?』でまったく痛くないとか余計なことを記したからなのか、昨日の本番前からずーっと痛いです。とほほ。

このメキシコシティも嫌になるぐらい混乱してるし。へんに褒めたからかな。大都会とはどこでも人間の住むようなところではないのだ。

浮浪者や乞食やゴミがあちらこちらに散乱していて、薄汚い人間の欲望が渦巻いてとぐろを巻いて街に溢れている。自然がまったくないという街の人工的な不自然も、やっぱり嫌になります。

とか昨日の夜は思ってたけど、いま街に出たら陽気な活気に満ち溢れていて元気が出ました。その時の体調や気分でどんどん変わる身勝手。でもそれでいい。

もう帰るので、メキシコペソが底をついて来ています。お金がないと街を歩いても疲れるだけ。それはどこの大都会でも一緒。

お金があって鈍感でどこまでも無責任に生きられるような強い人々のための場所。いや、お金がなくてもタフに生きる人々。

大都会は、お金がないと生きられない。片足のない人も両足のない人も、両目の見えない弱いとされる人々もお金を稼ぐためにしたたかに生きます。皆んなそんなの当たり前。やわな同情や見え透いた偽善はありません。ここの空気と一緒でドライです。

さて今日は、休みなので壁画を観に行きました。メキシコ教育庁の庁舎の壁のいたるところに絵が描かれています。スペインに占領されて押し付けられた、お仕着せの文化を見直そうという気概を感じます。

人を支えるのは教育です。ここメキシコは日本よりも汚職や不正や横領や果ては強盗、誘拐、殺人が多い国ですが、それを変えていくためにも教育あるのみです。国を将来支える人材を育てる。社会の根底から変えていくために。

咲ちゃん、お世話になりました。しず、じげんともここでお別れ。二人は、次に会うときにどれぐらい成長しているのか楽しみ。明朝3:00にエスパルがホテルまで迎えに来てくれるとか。彼は、ほんとうにタフです。

帰りは、サンフランシスコ経由なのでいろいろたいへんだけど語学堪能な湯山がついているので安心。心強い。しかしあまり頼りすぎずにさまざま、自分でやるのだ。

そしていま空港。まもなく離陸です。乗り換えがあるから20時間ぐらいかかるのか。まあいいか。それでは。また会いましょう。

"Gracias! Adios hasta luego!"

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シケイロスの巨大壁画の前で。
posted by Mukai Kumotaro at 02:00| 日記

2018年11月13日

明日は

いまは、吉村昭さんの『破獄』を読んでいます。戦中、戦後に四度も厳重な刑務所から脱獄した死刑囚のお話です。

吉村さんと言えば酒乱で孤高の俳人、尾崎放哉の晩年を描いたまるで恐怖映画みたいな『海も暮れきる』。

村にあらわれる人食い熊と人との闘いを描いためちゃめちゃ怖い『羆嵐』。

難破して沖ノ鳥島へと漂着した一人の船乗りの凄まじい生存のための生き様を描いた、生きるとはどういうことなのか?と考えさせられる『漂流』。

などなど名作が沢山ありますが、まだまだまだまだ全部を読んでいないので、これから楽しみです。

周到な取材と緻密な構成に基づくお話は、たった数行の記述がものすごいドラマを含んでいて想像すると面白くてそこで止まってしまいます。

例えば、テニアン島で飛行場を作るために連れてこられた囚人二人が脱走するのだけど、二人は日本からテニアン島へと向かう船の中で”情交”を結び作業現場が別になったことを悲しみ脱走。最後はダイナマイト自殺をした。

とか、内地とは違う気候風土のために囚人四十五名、看守十名が死亡し、囚人五名が精神錯乱で自殺。
などなどそんな記述が淡々と続く。想像するとイメージがどんどんふくらむ。

一人一人の死には、ドラマがあるのだから。14万人の死には14万通りの物語りがあるように。

明日の帰りの飛行機で読破しよう。

さて昨日は、ツアーの集大成でした。乗り打ちという短い時間でよく仕上げたと思います。ほぼぶっつけ本番でしたがトラブルもなく、いいものをお届けできました。お客さんも大喜び。

だったと思います。反応も良かったので。しかしこのSNSとかブログって、自慢話になるとよくないのだと思います。世の中のSNSってほとんどが自分の自慢話ですが。

こんな楽しいところへ行った。こんな美味しいものを食べた。こんなに良い思いをした。こんな凄い公演だった。etc.etc...

この『ブログ?』は、そうならないように気をつけています。事実を誇張せず話しを極力盛らず。しかし実際は話しを盛った方が面白いのですが。

さて、今日は頑張ったご褒美のオフ日です。旅の本当の贅沢はホテルの部屋でのんびりとすることですが「人間の不幸は部屋でじっとしていられないこと。」by 開高健

なのでどうなるのか?明日は6:00のフライトなので3:00出発。今日は早く寝よう。ん?寝ないほうがいいのか。

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出演者紹介。舞踏家集団デュ社副代表、湯山大一郎。二馬力でこのツアーを見事に引っ張りました。
posted by Mukai Kumotaro at 00:26| 日記

2018年11月12日

今日は

おはようございます。

人間のからだって不思議だなあ。と思うのですが、こちらにくる前に奥歯が痛くて痛くて歯医者にいったら神経を抜くしかないと言われて。

歯の神経って「ピュー」って細い糸みたいなものを抜くという説と、歯医者で説明を受けたのはエナメル質をまず削り取ってそれから「ガリガリ。」と削り取るということで。

どちらにしても痛そう。ところが予約の取れない行列のできる歯医者なので、出発前に処置はできないとすげなく言われてしまいさあ困った。

痛み止めを買って、こわごわこちらに来たのですが「あら不思議。」痛くないのです。あれだけ痛くて七転八倒してたのにツアー中一度か二度、違和感を覚える程度で。

あと股間の猛烈な痒みに悩まされていたのですが、あら不思議。それもたまに痒いだけでそれほどではない。

そのかわりなのか、久しぶりに手のひらの荒れがあらわれています。手の皮がむけて特に指先の皮が剥けて真っ赤になっています。

水を触れなくなるので白塗りを落とす時にたいへんです。ひどい時は手袋をはめて洗います。

ひとのからだって不思議だなあ。微妙な空気の違いや水の違いで変わってくるのだな。

さて、今日はいまから搬入です。そのあと諸々、仕込んで荒通し出来るか?とにかく本番の成功のためだけに生きます。

人間同士の軋轢、感情のさまざま、遅刻とか、自分のことしか考えてない我儘な人とか、自分に都合のいい嘘とか、いろいろな人間のくだらないことや、些末なことに目をつむって、気にせずに大らかにどっしりと適当にいこう。すべては作品の成長のためを考えるのだ。
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出演者紹介。まだあらわれてないお姉さま、川口隆夫。
posted by Mukai Kumotaro at 00:04| 日記

2018年11月11日

これで

昨日は、先発隊を見送ってから休み休みパッキング開始。舞台美術や小道具、衣裳すべて手持ちなので移動がたいへんです。

皆んなで分担して持っていきます。一番大物は床に敷いていた、直径6メートルのターポリンという素材に描いた床の美術です。杉山至さんのデザインですが、なかなか忠実に再現できているので破棄するのがもったいない。

隆夫さんの使う椅子、エスパルのかぶる骸骨もかさばります。リトルボーイは俺が手持ちします。

とか記してたら、一晩共にしたピンチが部屋から出て行ってしまいました。ここ数日一緒に寝てました。近寄ってくるだけで「グルグル。」言っててとっても人なつっこかったです。シティへと連れていきたいけれど無理だな。

「アディオス。」

もう二度と会わないかもしれない。でもそんな感傷なんてまったくなく彼はただ生きていく。そして死んでいく。それでいい。それが自然。延命治療も呼吸器も関係なく死んでいく。

そういえば、わたくしもそろそろそんなことを考えないといけない歳です。「いかなる延命治療もしない。呼吸器は決してつけない。」遺言に書いておかないと。家族が迷惑します。

しかしいつも思うけれど、いま死んだらこの『ブログ?』が遺書みたいになる。ノートに日記もつけてるけれど最近はこちらほど熱心に記してない。

”悪魔のしるし”のリーダーで夭折してしまった、、、

「くそっ」名前が思い出せない。しかしググったんじゃあだめだ。。

人は二度死ぬと言われています。一度めは実際にこの世からオサラバするとき。二度目は皆んながその人のことを忘れてしまうとき。俺もすぐに忘れられてしまうのだろうなあ。まあいいか。

宇宙ができたとき人はいなかった。そして宇宙が滅びるとき人はいない。でもそれでいい。そんな大したことのない存在。あいつもそんなことわかってたから、俺が名前を忘れたところで笑って許してくれるだろう。

今日は、パツクアロでの最後の朝飯をドーニャ・ルルーのお店で頂きます。エスパルと咲ちゃんがとってきた協賛のレストランで食事を毎日、頂いていました。贅沢で有り難いことです。それも終わりです。

バスに乗って6時間かけて移動です。東京から名古屋ぐらいか。あしたはいよいよメキシコシティ市立劇場での本番。なんと乗り打ちです。けれどCEDRAMで周到に準備してきたので大丈夫だ。

「ジャメボーイ!!」

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悪魔のしるしのリーダー、”危口”くんだ。よかった!彼の亡くなる直前に記したブログです。写真は”ピンチ”。
posted by Mukai Kumotaro at 22:45| 日記

2018年11月10日

大いなる無駄

意味って何だろう?生きている意味?カゲロウは生きている意味がないか。蝉は生きている意味がないか。俺には生きている意味なんてない。

土方さんは死ぬまで意味から逃れようとした人ですが、戌井君も意味とかいうとすごく嫌がります。意味って何だろう。

では、意味がないって何だろう。意味がないことって何だろう?戌井君は意味がないというと喜びそう。「それ意味がないからやめろ。」とかいう人間とは付き合いたくないな。何故だろう?

意味があるとか、意義があるとかって役に立つみたいなことを指してるように感じるから腹がたつのかな。役に立たなくてもいいじゃないか。社会の役に立たないから生きる意味がない?

何かのために生きている。という常識を疑う。生きている価値がある。とかいう常識を疑う。ただ生きているだけでいいのではないか。

でも毎朝、小説を書いていてそれがベストセラーになっているから、生きている価値がある。とかすぐに定義したくなる人間という生きもの。

意味って何だろう?

仕事がないと生きている意味がないように感んじる。この世界から必要とされていない哀しさ。これは日本だとよく感じます。

そういえば、最近ここパツクアロに本気で住んでもいいな。と思ったり。おおらかで野蛮で野生的で適当。色んなことがどうでもよくて不正も横領も汚職も犯罪も東京と同じぐらいかもっと多いところですが、人が東京より数倍生きるということを楽しんでいる感じがするのは何故だろう?

東京の街中にはもう1ミリもいたいとは思わないですが、空気が綺麗でのんびりしてて瀬戸内の美しい海が広がる淡路島には住みたいという気持ちが100パーセントあるので帰ります。

いっぼう「一人の頭がおかしいクレーマーに、一億人が合わせてる。」〜Dill。

そんな狂った状況の国に帰らなければならないと考えるとうんざりします。

「毎日、人の数だけ違うことが起こっている。同じ日なんてない。一瞬もない。自分に起こることを観察し、面白がったり考え込んだりすることこそ人生の醍醐味だ。」〜さくらももこ

意味とか意義とか本当にもうどうでもいいんだ。と思います。

さて、今日は移動です。メキシコシティという都会へと向かいます。怖いけどやっぱりデタラメで面白いところです。パツクアロみたいな大らかさはないですが、東京よりは人間が生きているという手応えがありますよ。たぶん。

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出演者紹介。”しず”。彼女には是非とも『ふたつの太陽』の全編をみてもらいたいと思っているので、プロローグでいなくならずにずーっと椅子に座って観ていてもらおうと思っています。最近は通訳もしてもらっています。
posted by Mukai Kumotaro at 03:13| 日記

2018年11月09日

嫌なこと

”デュ社”は、弱小カンパニーなので一人で何役もこなします。横尾咲子さんは、プロデューサーとツアーマネージャーと字幕出し係と客入れと司会と八面六臂の働きで。さらに三人の子どもの面倒も見ます。今日はシティに先乗りで紙芝居の師匠との舞台があるようです。

湯山大一郎は、ダンスマスターと通訳と舞台監督と諸々雑用にと大活躍しています。そしてわたくしもツアーリーダー・作・演出・振付・主演・舞監助手・雑用・掃除係と気を配ります。

ツアーでは、毎日色んなことが起こります。一昨日から音楽のDillがメキシコの通過儀礼”下痢”で絶食気味になっています。辛いものと水とでお腹を下す人は毎回出ます。

昨日は、初演で伊藤麻実子さんがやっていた役、客入れで”本を読む少女”を務めるしずが同じ学校の友達が観に来ていると出演を断固拒否。「恥ずかしいから、絶対に嫌だ!!」と泣きながら訴えるのでどうしようかと思いました。

お母さんの咲ちゃんとお父さんのエスパルの説得で何とか出てくれましたが、最後まで声は出しませんでした。

しかし、この恥ずかしいという感情は大切です。恥ずかしさのないものは、下品なだけになってしまう。どこぞの演出家は、最初に皆んなの前でおしっこをさせるとかどうとか伝説的に聞こえて来たりするけれど、嫌なことは嫌だ。それでいいのだと思います。

土方さんも「嫌なものは絶対に嫌だ。」という人だったみたいです。海外からの招聘にも「この部屋をごっそりと、このまま運んでいくならいいですよ。」と無理難題を言ってたみたい。お金がかかりすぎるので皆んな断念。

ピナ・バウシュは「タバコが吸えるならいいですよ。」と言ってコンコルドを一機貸し切り。けどそれでいい。

大野さんは「今日は調子が悪いからやめます。」という人だし。室伏さんも気取ったハイソサエティな観客を前にして「こんな奴らの前でやりたくない。」と踊らなかったりする。

我がままな舞踏家たち。でもそれがいいんだと思います。その点、師匠・麿赤兒は嫌でもやったりするので、わたくしも見習って嫌でもやるようにしています。

昨日は、SEDRAMでの本番最終日。決めつけずにできたと思わずによくしよう面白くしようと、皆んなで最後まで試行錯誤し続けました。そのおかげで更にパワーアップ。メキシコシティへと調整を続けます。

終演後にドーニャ・ルルーのお店へ。優しいスープと美味しいスパゲッティを頂いて旦那さんのワンマンショウを拝聴。皆んなで歌って踊って軽い打ち上げ。

わたくしは飲みすぎなのでノンアルコールでお酒を抜いてお休みなさい。酒を飲んで寝ると眠ってるのではなくて気絶みたくなってるらしいですね。アルコールってのは麻酔薬ですから。

酒を抜いてCEDRAMの猫”ピンチ”と一緒にぐっすりと眠って、今日は先発隊を見送って1日かけて荷物をパッキングします。

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デュエットで熱唱するルルーと旦那さんのタミレス。
posted by Mukai Kumotaro at 16:46| 日記